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長崎みやげ話

  • 歴史が蘇る「原城一揆まつり」 2007年07月18日
    歴史が蘇る「原城一揆まつり」
    見て・遊んで・学べる島原の乱  徳川幕府のキリシタン弾圧、飢饉と天災からおこる凶作、領民に課せられた重税や労役から端を発した日本最大規模の一揆「島原の乱」。天草四郎率いる一揆軍は、天草と島原の領民 約3万7千人が集結して、1638年1月(寛永14年12月1日)、廃城となっていた原城に籠城しました。12万もの兵力を動員した幕府軍からの攻撃に耐えながらも、ついに籠城から88日目の1638年4月12日(寛永15年2月28日)、原城は落城し一揆軍は老若男女の別なくほぼ全滅したという悲しい歴史があります。  現在、原城跡がある南島原市南有馬町では、一揆の模様を再現した「原城一揆まつり」がおこなわれています。島原の乱終焉の地である史跡「原城跡」をメイン会場として、毎年4月の土日、2日間にわたって開催。初日は、島原の乱で亡くなった方々の追悼式、2日目には天草四郎や板倉重昌に扮して戦いの様子を再現した合戦行列が町を練り歩き、観光客の目を楽しませてくれます。ふだんは静かな原城跡一帯が、この日ばかりは島原の乱が勃発した当時を思い起こさせるような歴史絵巻の世界へと変わります。本や文献では味わえない歴史物語を体験できるお祭りです。  *(  )内の月日は旧暦表記です。 地元中学生&青年が扮する!一揆軍総大将の天草四郎と幕府軍の板倉重昌  当時の戦いの様子を再現した合戦行列は必見です。まずは天草四郎率いる一揆軍。確かに一般民衆ですから完璧な武具などを持ち合わせているはずもなく、老若男女が竹やりや鍬などを手に携えての行進には、軽装が目立ちます。こんな姿で完全装備の幕府軍と戦ったのですから、改めて驚きを感じつつ、農民たちを一揆へと向かわせた怒りと覚悟は並大抵ではないことが伝わってきました。そう、この一揆には女性や子どもも参加したのでした。その中で、有馬氏の旧臣とおぼしき軽武装を施した足軽兵が総大将・天草四郎の跨がる馬を護衛しています。そして、その中心にいる天草四郎役は地元・南有馬中学校の生徒さん。綺麗に化粧をして、まさに紅顔の美少年といった様相です。乱当時の一揆軍の民衆の中にも、そのルックスにカリスマ性を感じて忠誠を誓った者もいたであろうとうなずけます。  一方の幕府軍の行列は、鎧兜でバッチリ武装していました。国家に対する反乱を鎮圧するために組織された軍ですから、別に悪者ではないのですが、どことなく悪役っぽく見えます。こちらの行列の総大将は幕府からこの乱の鎮圧のために上使として派遣された板倉重昌で、やはり地元の青年が扮していました。口ひげも生やして貫禄十分です! 二の丸付近の特設ステージで島原の乱を再現!  合戦行列で原城跡周辺の町を練り歩いた後、二の丸付近の特設ステージへと移動します。ここでは、島原の乱を再現する寸劇がおこなわれました。重税に苦しむ領民たちが一揆について話し合いをするシーンから始まり、幕府軍の軍事会議、板倉重昌の討死、天草四郎が姉妹とともに十字架に祈りを捧げる場面、そして参加者総出演での原城総攻撃…と、この一部始終を見れば島原の乱がダイジェストで理解することができる素晴らしい内容! 単なるお祭り気分ではなく、来てくれた方々に島原の乱の歴史を理解していただきたいという、スタッフのアイデアから実現したパフォーマンスだそうです。  ステージ脇には、迫力のある「一夜城」の原城も設置されていて、雰囲気を盛り上げていました。遠目からはベニヤ板で作られていると思えないほど立派なこのお城、春風にあおられて倒れないようにするのに大変だったというスタッフの苦労話のエピソードもこっそり。  この一夜城は、祭りの2週間ほど前から、夜間にライトアップもされています。 そのほかにもウォークラリーや原城発掘遺構説明会など、子どもからお年寄りまで、誰もが来て・見て・遊べて・学べる充実した原城一揆まつり。近くには温泉もあるので、家族連れで訪れるのにもってこいの催しです。  多くの人々が尊い命を落とした島原の乱から370年の時が流れ、現在の日本は信教の自由も認められて平和で豊かな社会が築かれています。パライソ(天国)のような国になることを夢見た四郎たちは、いまの私たちの暮らしをどのように見ていることでしょうか。華やかなお祭りを楽しみながらも、歴史があって今がある、その思いを実感させられる新鮮な体験でした。 小川勇気 DATA 「原城一揆まつり」 開催期間:毎年4月 お問い合わせ:原城一揆まつり事務局(南島原市南有馬総合支所経済課内) 電話 050-3381-5170 原城観光協会 電話050-3381-5079 写真提供:南島原市南有馬総合支所
  • 雲仙&小浜&島原の旅のススメ 極上の温泉を楽しむ 2007年07月04日
    雲仙&小浜&島原の旅のススメ 極上の温泉を楽しむ
       長崎市内から車で約90分、島原半島は、ポルトガル人から伝わった馬鈴薯(じゃがいも)のカタチにも似た愛らしい形をしています。もちろん、じゃがいもの産地としても有名です。北に有明海、東に島原湾、西に橘湾と海に囲まれ、島原半島の屋根と呼ばれる雲仙岳は四季折々の表情を見せてくれます。海の新鮮な魚と高原で採れる野菜など豊かな自然に恵まれたロケーション。1年を通じて訪れる旅人たちを楽しませてくれます。  南蛮貿易で栄えキリシタン文化が華開いた有馬の地、幕府をゆるがせた島原の乱…、激動の時代を駆け抜けた歴史の舞台巡りとセットでおすすめしたいのが、「雲仙」「小浜」「島原」の極上の温泉めぐり。それぞれに違う泉質を紹介します。 雲仙  小浜から仁田峠へと向かう途中にある温泉郷「雲仙」。その歴史は古く、僧行基が開基した701年。山号を温泉山としたことから“おんせんやま”が訛って“雲仙”と呼ばれるようになったといわれています。雲仙岳で一番高い山は平成新山の標高1486メートル。小浜の海岸線から標高1000メートルまで山道を一気に登るので、杉林の間からみえる景色は最高です。車で雲仙までの山道を走るのはとても楽しいですが、霧がかかって視界が全く遮られることもしばしばありますので天気には十分ご注意を。風景を楽しみながらドライブしていると、硫黄の香りとともに白い湯煙が立ち昇る温泉街「雲仙」が現れてくるのです。  泉質は酸性硫黄泉。湯には乳白色と透明の2種類があって各旅館で違います。やわらかく肌になじむ温泉は美肌効果大!ついつい1日に何度も入ってしまいそう。旅館の部屋でゴロゴロと、贅沢に過ごせる雲仙はリピーターも多い人気の温泉地です。  そうそう、県外から遊びにきた友達を雲仙地獄に連れて行ったときに必ずすすめるのが「温泉タマゴ」! でも大抵はビックリされちゃいます。「あれ、ゆで卵じゃん。」 なんでも温泉タマゴといえば黄身は半熟!?がフツウなんだそうで、雲仙の温泉タマゴのように蒸気で固ゆでされてちょっと黒っぽくなった黄身は意外なんだとか! 長崎生まれの私にとっての温泉タマゴ常識をくつがえす友の言葉でした。しかし、「ゆで卵」と言った友達も、一口食べてそれとは違う独特の美味しさに感動の様子。2、3個ペロリとたいらげました。 リュートの再評価  雲仙では、摂氏100度以上の温泉を薄めないように、旅館へと配管で送る課程で適温にしています。雲仙地獄の散策コースで、その様子を観察することができますよ。  温泉街は、老舗の旅館やホテルが建ち並ぶ風情あるレトロな街並みです。明治には外国人の夏の避暑地として賑わったそうで、当時ではハイカラなテニスやゴルフと一緒に温泉を楽しんでいたそうです。高原野菜や新鮮なキノコを使ったフレンチや創作料理が楽しめるのも雲仙ならでは。 泉質 :酸性硫黄泉 色 :乳白色と透明の2種類 香り :ほのかな硫黄 効能 :湿疹・しもやけ・切り傷・糖尿病・疲労回復・健康増進・美肌効果など 小浜  島原半島の西に位置し、橘湾を臨む国道57号線の海岸線に沿って旅館が建ち並ぶ温泉街「小浜」。この通りを歩くと、排水溝の隙間からごうごうと白くて熱い湯気が吹き出している箇所がいくつもあります。その温度は摂氏100度以上。豊かな湯量を誇る温泉街です。さっそく温泉に浸かってみましょう。ちょっと湯を舐めてみると「しょっぱい!」と感じます。この塩分が皮膚に効きます。そして湯冷めしにくいというのが小浜の温泉の特徴で、体の芯から温まります。  小浜温泉のプラスワンのオススメは、夕暮れ時に露天風呂に入ること! 夕方の時間をねらって温泉に浸かれば、目の前に見えるのは海に沈む美しい夕陽。橘湾も、温泉も、空も、目に映る全てがオレンジ色に染まります。この光景を眺めながら、しみじみと島原半島の大自然に感謝・・・。夜の入浴もオススメ! 暗い海に転々と浮かびあがる漁り火も風情がありますよ。島原の乱の若き総大将として有明な天草四郎もこの小浜の温泉に浸かったといわれています。四郎も見たであろうこの海のすばらしい景色が、今も昔も変わらずに残っているのが嬉しいですね。  小浜の温泉街の裏通りにある、小浜歴史資料館やキリシタン殉教の秘話が残る上の川湧水、炭酸泉なども散策してみましょう。 泉質 :ナトリウム含有泉(食塩泉) 色 :透明 香り :ほのかな硫黄 効能 :胃腸・呼吸器系疾患・リュウマチ・術後の療養・婦人病・筋肉痛・冷え性・腰痛など 島原  鯉が泳ぐ水の都「島原」は、「名水百選」や「水の郷全国10」にも選ばれた城下町です。小浜は夕陽でしたが、島原は朝風呂から眺める朝日が絶景です。飲むとほんのわずかですが炭酸というか重曹のような味がします。源泉の温度は30〜42度位。無色透明で中性なので、肌への負担がからず入浴を楽しめます。市内には6ヶ所の飲泉所が設けられていて、観光客でも気軽に楽しむことができます。水を汲みに訪れる人も多いとか。コーヒーや抹茶に使う 泉質 :ナトリウム・カルシウム炭酸水素塩泉 色 :透明 香り :無臭 効能 :入浴…火傷・切り傷・慢性皮膚病・慢性消化器病など  飲泉…糖尿病・肝臓病・痛風・慢性消化器病など  「ながさき歴史散歩」の第7回「殉教の足跡を探して〜島原半島&天草の旅〜」で紹介した歴史の旅と一緒に、それぞれの泉質の違いを楽しむ極上の温泉めぐりはいかがですか。 DATA 参考 雲仙観光協会  http://www.unzen.org/japanese/ 小浜温泉観光協会  http://obama.or.jp/ 島原温泉観光協会  http://www.shimabaraonsen.com/index.cgi 写真:長崎県観光連盟 上から「雲仙 妙見山頂より」「雲仙地獄」「小浜 小浜温泉街(小浜町)」「島原 鯉の泳ぐまち」