たびながコラム

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トラベル・スタディへようこそ!

〜旅する長崎学講座〜

ようこそ、長崎県へ! 2月17日(日)からの2泊3日、東京・福岡方面から40名の皆さんがやってきました。実はこのツアー、県が「ながさき歴史発見・発信プロジェクト」の取り組みのひとつとして、平成19年に県外で開講した「旅する長崎学講座」の受講修了生を対象に募集したトラベル・スタディ(現地講座ツアー)なのです。

 平成19年の講座は、歴史ガイドブック「旅する長崎学 キリシタン文化編」をテーマにした内容で、次の3箇所で開講されました。中央区民カレッジ〔東京、全5回:平成19年5月〜7月〕、西日本天神文化サークル〔福岡、全4回:平成19年7月〜8月〕、早稲田大学オープンカレッジ〔東京、全8回:平成19年9月〜12月〕。 「座学で膨らませた長崎への思いを抱いて、いざ、遊学の旅へ!!」 参加者の皆さんの知的好奇心を乗せたバスが、いよいよ発車します!

トラベル・スタディができるまで

 今回のトラベル・スタディは、「旅する長崎学講座」受講修了生の限定ツアーとして、県が企画しました。講座の中に登場したキリシタンの物語、その証明ともいえる数々の文化遺産を実際に長崎の地で確かめ、歴史が伝えているメッセージを肌で感じてもらおうと、講座を担当した先生と職員によってコースが設定されました。(地図をクリックすると拡大します。)

 オススメのポイントは次の5つ、

  1. 講座を担当したナビゲータ兼講師の先生が同行するオリジナルツアー
  2. 地元のガイドさんも登場!世界遺産候補となっている文化遺産に出会える旅
  3. 冬のビッグイベント"ランタンフェスティバル"開催中
  4. 海外線を走る、島に渡る。長崎らしさの満喫ルート
  5. 伝統あるご当地名物、そして冬の味覚。長崎グルメを召し上がれ

 歴史だけでなく、その舞台となった自然や風土、そしてそこに育まれた人々との出会いをとおして、今に継承されている思いを伝えたいと思ったら、あれこれ欲ばりな企画になってしまいました。もちろん、旅のお楽しみ、食事や買い物も長崎らしくピックアップ。最後にこのコースを満喫していただける最適な人数として、募集定員は20名に決めました。これで、おすすめ度は100%です。

 それでも、どれだけの方が参加してくださるのか、不安がありました。というのも、ある講座で、先方の担当の方にトラベル・スタディを実施したいというお話をしたところ、「過去に他県でも企画したことがあるが、催行人数が集まらずできなかった。なかなか厳しいと思いますよ。」という答えが返ってきたからです。こうしておそるおそる迎えた募集開始の日でしが、なんと20名の定員は一日でほぼ満席という嬉しい反応!「せっかくの機会をできるだけお断りしたくない。」「募集人数を増やしましょうか?」「でも、大勢になることで講座の質を落とさず、場所の雰囲気も壊さずにやれるかな。」いろいろと考えた結果、20名のグループをもうひとつつくる(バス2台)ことにして、あとはやむなくお断りすることとなりました。

奇跡的な好天にめぐまれて

 さて、トラベル・スタディが近づくにつれ一番の心配ごとはお天気。関係者がそれぞれ週間天気予報を毎日のようにチェックしながら、一喜一憂。今回のツアーは、まち歩きあり、夕陽あり、船もありで、2月という冬の季節にはちょっと悩ましい・・・。晴れ? いえいえ曇り? うそっ、冷え込んで雪が降る? コロコロ変わる天気予報を横目に、企画者が"晴れ男・晴れ女"ばかりだから大丈夫!と妙な自信をもって、いよいよ2月17日を迎えました。

 「本当に奇跡的」といってもいいほどの素晴らしい天気に恵まれた3日間となり、空も海も冬とは思えない青さを見せつけてくれました。企画者と参加者の皆さんの願いが通じた好天に、ただただ感謝するばかりです。

 それでは、3日間の旅の様子を、参加者の皆さんの感想を交えてご紹介したいと思います。

1日目 2月17日(日) 曇りのち晴れ

 それぞれ長崎空港と長崎駅に集合した皆さんが、昼食会場で合流。午後は20名ずつのグループにわかれて、日本二十六聖人殉教地(西坂 長崎駅近く)と長崎歴史文化博物館(立山 諏訪神社近く)を結ぶコースに点在する史跡を巡るまち歩きです。日本二十六聖人殉教地では、記念館の結城了悟 前館長が出迎えてくださり、殉教者たちの思いをかたちにして伝えている記念碑(彫刻:舟越保武)や記念館・記念聖堂(設計:今井兼次)について解説してくださいました。また、今年11月24日に日本で初めておこなわれる列福式に関連して、西坂で殉教した中浦ジュリアンのお話もありました。

★1日目の行程(基本コース)★ *場所によって、2グループに別れて散策

長崎空港・長崎駅 集合→(バス)

   昼食<吉宗:茶碗蒸しと蒸し寿司>→(バス)

〔1〕 日本二十六聖人殉教地、記念館〔結城了悟 前館長〕→(徒歩)

〔2〕 本蓮寺→(徒歩)

〔3〕 中町教会→(徒歩)

〔4〕 聖福寺→(徒歩)

〔5〕 西勝寺→(徒歩)

〔6〕 サント・ドミンゴ教会跡→(徒歩)

〔7〕 長崎歴史文化博物館 *奉行所お白洲でボランティアによるお芝居を観劇→(バス)

〔8〕 ランタンフェスティバル(自由行動)

長崎市街に宿泊

2日目 2月18日(月) 晴れ

 朝から良いお天気に恵まれた2日目。少しひんやりした空気もすがすがしく、一行は大浦天主堂、旧羅典神学校へ。そのあと、浦上に立ち寄って長崎巡礼センターの入口さんにレクチャーしてもらったあと、浦上天主堂へとあがりました。お葬式があるということで、天主堂内の拝観はできませんでしたが、信仰のなかにある教会の姿を感じていただけたようです。

 そのあと、バスは外海へ。枯松神社で松川さんと日宇さんが待ってくれていました。外海に潜伏したかくれキリシタンのお話を聴きながら、仏教の方たちと共存してきた地域のきずなを感じることができました。

また、ド・ロ神父記念館では、90歳の橋口シスターのおだやかな微笑みと何もかもを包み込んでくれるようなオルガンの音色に、参加者の皆さんも心癒されたようでした。日宇さんがおやつにくださった手づくりパンの味は格別で、道の駅では地元産の果物などと一緒に買い占めて宅急便で送る姿もみられました。

 途中、中浦ジュリアンの生誕地で夕陽を眺め、今夜の宿泊地である崎戸へとバスは向かいます。


★2日目の行程(基本コース)★ *場所によって、2グループに別れて散策

各ホテル→(バス)

〔9〕 大浦天主堂→(徒歩)

〔10〕 旧羅典神学校→(徒歩)→自由行動→(バス)

〔11〕 浦上天主堂→(バス)

〔12〕 枯松神社→(バス)

    昼食<日浦亭:ド・ロ様そうめん>→(バス)

〔13〕 大野教会→(バス)

〔14〕 大平作業場跡→(バス)→*車窓からド・ロ神父のお墓→(バス)

〔15〕 ド・ロ神父遺跡、記念館→(徒歩)

〔16〕 出津教会→(バス)

〔17〕 遠藤周作文学館→(徒歩)

〔18〕 道の駅 夕陽が丘そとめ→(バス)

〔19〕 中浦ジュリアン生誕地→(バス)

崎戸に宿泊

3日目 2月19日(火) 晴れ

 あっという間に3日目。今日は、船に乗って黒島に渡ります。ぽかぽか陽気で、この様子なら波も穏やかでしょう。皆さん、3日目の疲れもみせず、ウキウキの笑顔で最終日の一日がスタートしました。

 横瀬浦、西海橋を経由して、車窓から見える針尾無線塔や赤レンガの倉庫群など近代化遺産なども楽しみながら、佐世保市の相浦港へ。魚市場内の「もったいない食堂」で素朴な懐かしい味を堪能したあとは、いよいよ黒島へ。バスは1台だけを渡します。ここでも、地元の鶴崎さんと大村さんがガイドとして一行を歓迎してくれました。


★3日目の行程(基本コース)★ *場所によって、2グループに別れて散策

ホテル→(バス)

〔20〕 横瀬浦→(バス)

〔21〕 西海橋、新西海橋、魚魚市場→(バス)

    昼食<もったいない食堂:日替定食>→(バス)→相浦港→(船)

〔22〕 黒島天主堂、島内→(バス)(船)→相浦港→

    夕食 持ち帰り<ぎおん:大村ずし>

長崎空港・長崎駅 解散

トラベル・スタディで伝わったもの

 今回のトラベル・スタディでは、長崎県の自然、風景、歴史、特産品などの魅力をたくさん見たり味わったりしてもらえたと思います。でも、なにより、企画した私たち自身も感動し感謝したことがありました。それは、各地で心からのおもてなしをしてくださった地元のみなさんの笑顔と気持ちです。このふれあいや交流がなかったら、いくら素晴らしい天気で、どれだけたくさんの場所をまわったとしても、私たちが伝えたかったものの半分も参加者の皆さんの心に残らなかったかもしれません。

 最後に、参加者の感想を少しだけご紹介させていただきます(抜粋)。

○「講座のおかげで、長崎を旅するチャンスを得ました。わくわくして参加しました。みなさんのあたたかいもてなしで、本当に素晴らしい旅となりました。観光ツアーとは違うトラベル・スタディに大満足です。バスの中での先生のお話や、夜の唐人屋敷めぐりも楽しかったです。長崎が大好きになりました。」

○「企画された皆様のきめ細かい配慮がプログラムの隅々に感じられ、観光ツアーにはない心あたたまる思いで、本当に楽しく過ごさせていただきました。大村湾の夕陽を眺めつつ、大村ずしをいただき、やがて機上の人となり、心地よい疲れをおぼえながら東京へと戻りました。」

○「青い海、複雑な入江に囲まれた風光明媚な土地に、キリシタンの歴史があることを肌で感じることができました。危険や困難をかえりみず遠い外国からやってきた宣教師や神父のご苦労、迫害にあって殉教された方々の跡をたどり、思わず涙しました。信仰とは何かを真摯に考えさせられました。」

○「外海や島の方々の素朴な信仰に感動いたしました。今回のトラベル・スタディでは、歴史や文化をベースにして、"今、生きている長崎"を感じることができました。参加者全体の雰囲気も良くて、"大人の学び"という感じでした。食事に関しては高級グルメではなく、ホッとする素朴で新鮮な食材を使った料理に好感がもてました。」

○「すごくハートフルなトラベル・スタディでした。本当に現存したかくれキリシタンのことを思って、日本人の精神的な凄さと強さを改めて考えさせられました。」

○「現地のガイドの方のもてなしは、心からうれしかったです。キリスト教の精神が深く伝わっているのが、よーくわかりました。出会った人々をとおして、自分も少しでも変わらなければと思いました。いただいた"遊学のしおり"は、今回の旅の記録として完成させたいです。地方の文化、日本の文化をひろめるために、長崎県の取り組みをもっともっと日本中の人々に知ってもらいたいですし、見習ってほしいと思いました。」

○「長崎県の素顔に会えたような素敵な旅でした。」



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