たびながコラム

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寅さんの声が聴こえてきそう…

 1977年(昭和52)に公開された映画「男はつらいよ」第20作“寅次郎頑張れ!”では、平戸島がロケ地に選ばれ、ところどころに歴史スポットが登場しています。

 とらやに下宿する青年・良介(中村雅俊さん)が、近所の食堂で働く女性・幸子(大竹しのぶさん)に恋をします。そこで、寅さんが愛のキューピッド役を買ってでますが、うまく気持ちを伝えることができずに、良介はとらやで自殺未遂までやる始末。

 田舎に帰った良介を心配して、寅さんが様子を見に来た島というのが、平戸島でした。

 寅さんは、この平戸島で良介の姉・藤子(藤村志保さん)と出会い、ホレてしまい、藤子が運営している土産店を手伝うようになってしまいます。

 この土産店は、松浦史料博物館に登っていく石段の手前にありました。現在は立て替えられて変化していますが、当時の雰囲気は残っています。また寅さんが、早朝から仕入れのために毎朝歌いながら自転車で重要文化財の幸橋の前を走り去るなど平戸島の歴史スポットは随所でさりげなく登場しています。

 1550年(天文19)にポルトガルの貿易船が初めて平戸に入港すると、中国との交易もあ いまって、平戸は「西の都」と呼ばれる国際貿易港として知られます。その後オランダ、イギリスが商館を設置するなど、鎖国が行われるまでは、対外貿易の中心地として栄えていました。

 藤子と一緒に行った礼拝の帰りに話しながら歩くシーンがありましたが、「寺院と教会が見える風景」として知られ、古くから異国文化を受け入れてきた平戸ならではの異国情緒溢れた風景といえます。これらのスポットは、今でも寅さんを観て訪れる人が少なくないといいます。

 平戸港を訪れる前に、寅さんが商売をしていた神社は濱尾神社です。この濱尾神社は、平戸港の副港として江戸時代に整備された田助港のそばにあります。この一帯は、幕末当時には回船問屋や船宿、遊女屋などが立ち並び、賑わっていた地域なんです。また薩摩藩とゆかりのある回船問屋多々良孝平の角(すみ)屋や明石屋には、西郷隆盛や桂小五郎、高杉晋作など薩長のそうそうたる志士が集まり密談していたといわれており、維新志士会合の碑が建立されされました。

現在維新志士会合の碑は、多々良孝平氏居宅跡から濱尾神社境内に移されています。



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