素朴な味わい
大地を耕して育んだ
伝統の保存食
やせた土地でも、栽培しやすいサツマイモは、外海地区など西彼杵半島の日当たりの良い畑でも、古くから栽培されていたといわれている。長崎では、サツマイモを薄くスライスしゆでて、天日で乾燥させたものを"カンコロ"と呼ぶ。素朴ながらも甘みが凝縮したカンコロは長期保存が可能で保存食として重宝されている。また、五島列島や西彼杵半島などの各地域では、蒸したもち米にカンコロと砂糖を加えて、カンコロ餅を作る風習も残っている。
撮影協力:出津農楽舎
ようこそ、長崎のミュージアムへ
急峻な地形を縫うように延びる国道202号を進むとのどかな風景が広がる。ここはかつてキリシタンたちが密かに祈りをつないだ場所。様々な苦難に見舞われながらも信仰を守り抜いた人たちや新天地を求めて海を渡った人たちがいた。彼らが見ていた夕陽は、今もなお大海原を美しく照らしている。そしてキリシタンの里の営みを見守っている。

ひとくくりにはできない
かくれキリシタンの信仰形態
長崎市外海歴史民俗資料館

ひとくくりにはできない
かくれキリシタンの信仰形態
長崎市外海歴史民俗資料館
美しい海岸線に沿って集落が点在している外海地区に位置する。旧外海町の時代から収集されてきた幅広い資料を通じて、外海地区の歴史や文化を紹介。かくれキリシタン信仰の様相を伝える貴重な資料も多く含まれており、その中には宣教師が不在になった後、信仰を続けるために使われたキリシタン暦「日繰り帳」など、平戸・生月のかくれキリシタン信仰には見られないものも少なくない。ほかにも、十八世紀はじめに大村藩主が西彼杵半島一帯で栽培させたといわれる、サツマイモや加工品のカンコロにまつわる解説など、五島列島とのつながりを感じさせる展示も特色の一つ。

構成資產
外海の出津集落
1879年、外海に赴任した宣教師マルク・マリー・ド・ロ神父。厳しい自然環境の中で信仰だけを頼りに貧しい暮らしを送る人々と出会った神父は、自ら設計し出津教会堂をつくった。ほかにも、集落には女性の自立支援を助けた「授産場」などがあり、神父が生涯をかけて外海の人たちに寄り添い続けた愛の歩みが見えてくる。

構成資産
外海の大野集落
ド・ロ神父が1893年に建設した小規模な巡回教会。この地方の伝統的な民家建築の技術と西洋技術を融合した建物は見ごたえがある。地元産の石を、赤土に石灰を混ぜた漆喰で固めた「ド・ロ壁」を、北側の玄関前に設置して風よけにしている。

外海の人々を救った人類愛
1840‐1914年
1868年にプティジャン神父に伴われ長崎へ。浦上四番崩れの大迫害の嵐の中、石版印刷の技術を使って「大浦天主堂版」と呼ばれる教理書を印刷し宣教を続けた。1879年に外海地区の主任司祭に着任。貧しさに瀕していた外海の人々に驚き「魂とともに肉体も助ける」と私財を投げうった。来日以来、故郷フランスの土を踏むことなく愛する外海の地に眠る。

素朴な味わい
大地を耕して育んだ
伝統の保存食
やせた土地でも、栽培しやすいサツマイモは、外海地区など西彼杵半島の日当たりの良い畑でも、古くから栽培されていたといわれている。長崎では、サツマイモを薄くスライスしゆでて、天日で乾燥させたものを"カンコロ"と呼ぶ。素朴ながらも甘みが凝縮したカンコロは長期保存が可能で保存食として重宝されている。また、五島列島や西彼杵半島などの各地域では、蒸したもち米にカンコロと砂糖を加えて、カンコロ餅を作る風習も残っている。
撮影協力:出津農楽舎
ONE ANSWERとは
時空を超えて
宝箱を空けるような
旅に出かけよう。
長崎の歴史は、多様な文化が層のように重なり合いながら形成されてきました。そしてその層は複雑かつ難解な一方で、未来というまだ見ぬ世界に受け継がれるべき宝の蓄積でもあります。「ONE ANSWER」とは、“無数にある宝と宝をつないでひとつの答えにたどりつく”という意味を込めた言葉です。この言葉をキーワードに平戸、長崎、島原半島、外海、五島列島の博物館・美術館を訪ねてみませんか。長崎の宝を語るうえで重要な「海外交流」と「信仰」の歴史が見えてくるでしょう。
※掲載している収蔵品の中には、常時展示されていない資料が含まれています。展示状況につきましては、各館にお問い合わせください。
世界文化遺産
