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長崎の街を幻想的に彩る冬の風物詩 〜長崎ランタンフェスティバル〜




当時に思いを馳せ、媽祖(まそ)行列のルートを歩く

鎖国時代、長崎港には多くの唐船が入り、多くの唐人たちがやってきました。当時は、まだまだ航海が困難な時代。長崎に入港する唐船は必ず航海安全の神とされる媽祖像を積んでいました。長崎港に船が着くと媽祖像を出身地別に建立された唐寺に安置し、出港時には船に戻す。その儀式を再現したのが、長崎ランタンフェスティバルで人気の「媽祖行列」です。媽祖行列のルート上にあるスポットを訪れてみましょう。

媽祖行列孔子廟

媽祖像を唐寺に預けに行く「菩薩揚げ(ぼさあげ)」のスタートは孔子廟。ここは清国政府の援助を受けて、明治26年(1893)に長崎の華僑たちが大浦外国人居留地に創建したもので、国内唯一の華僑の手による孔子廟です。明治38年(1905)には華僑の子どもたちのために孔子廟内に「長崎華僑時中小学校」が誕生。約80年余続いたこの学校では、孔子の教えや中国文化を次世代へ伝えてきました。孔子廟内にはこの学校の児童の落書きが残り、当時の面影があります。
館内町の唐人屋敷は、出島築造から約50年後の元禄2年(1689)に造成されました。出島とならぶ鎖国の窓とされ、長崎と中国との交流の歴史を物語る貴重な遺産です。
唐人屋敷には土神堂、天后堂、観音堂、福建会館と当時の面影が残る4つのお堂や、唐人屋敷の歴史や唐貿易などを紹介する「さるく展示室(福建会館に隣接)」などがあり、唐人屋敷内を散策するのも楽しいです。



中華街門

ランタンフェスティバルのメイン会場「湊公園」は、中国産の御影石でできた石畳舞台のほか、中国蘇州地方の伝統的建築様式による石造り表門などがある広場。ランタン期間中は祭壇が作られ、毎年新調される巨大な干支のランタンや中国色豊かな出店が人々を迎えてくれます。
湊公園からは、長崎新地中華街の中華門(南門)がみえます。昭和61年(1986)、新地中華街のシンボルとして4つの中華門が建てられました。この4つの門は中国の想像上の動物四神があしらわれ、風水学に基づいて配置されています。鬼門とよばれる北東の方向には福州地方出身の華僑の菩提寺である崇福寺があり、邪気を封じこめているといわれます。






眼鏡橋

眼鏡橋は興福寺の2代目住職・黙子如定(もくすにょじょう)が寛永11年(1634)に架けたと伝えられる、わが国最古とされるアーチ型石橋です。 この一帯には、それまでと違った黄色いランタンが灯されています。川面にはツルや蓮などをかたどったオブジェが浮かび、中島川が幻想的な川辺へと一変します。

媽祖行列の往路(菩薩揚げ)では興福寺がゴール地点。日本最初の黄檗寺院であり長崎で最も古い唐寺でもあります。
江戸時代初めに、隠元禅師は中国から長崎に渡来し、黄檗宗とともに「最新の中国文化」を長崎から全国へ伝え、衝撃的な影響を与えました。それらは、正月の風習や建築、彫刻、書画、茶道、料理など現代社会で暮らす我々の習慣や風俗に今でも影響を与え続けています。隠元禅師は長崎に来て最初の1年ほど興福寺に滞留したので、山門背面には「初登宝地」という隠元筆の扁額が掲げられています。
隠元禅師はインゲン豆、もやしなどの食材のみならず、明朝体や原稿用紙など様々なものを日本に伝えました。中国風の精進料理「普茶(ふちゃ)料理」もそのひとつ。長崎では今でも、興福寺や聖福寺で食べることができます(ただし予約制)。

普茶料理

興福寺のご住職によると、「円卓を囲み、皆で一つのものを分け合って互いの親睦をはかる」のが普茶料理だそうで、他地域の普茶料理に比べて、長崎はやや甘い味付けなのだとか。
仏前の供え物を捨てるところなく調理して大皿に盛り、裏方さんの手間を省くために2枚の取り皿だけで食します。
油を多用しつつも食材の良さが活かされていて、色や食感など五感をしっかり楽しませてくれます。豆腐や野菜など精進物の素材を使い、うなぎなど、あたかも動物性の食材を使用したかのように見せる「もどき」料理があるのも特徴のひとつです。

参考資料
  • 歴史ガイドブック「旅する長崎学16、17」

 

平成25年2月10日(日)から2月24日(日)まで開催される「2013長崎ランタンフェスティバル」では20周年を記念したイベント「中華大婚礼」も行われる予定で、今年もランタンで冬の長崎が幻想的に彩られます。

【長崎孔子廟・中国歴代博物館】

  • 住所/〒850-0918 長崎県長崎市大浦町10-36
  • 電話/095-824-4022
  • 開館時間/8:30~17:30(最終入館17:00)
  • 休館日/年中無休
  • 料金/一般600円、高校生400円、小中学生300円
  • 駐車場/無料(普通車18台、バス6台)

【興福寺】

  • 住所/〒850-0872 長崎県長崎市寺町4番32号
  • 電話/095-822-1076
  • 拝観時間/8:00~17:00
  • 料金/大人300円、中・高校生200円、小学生100円

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