
旅する長崎学ガイドブック
歴史の道編II 「島原街道ウォーキング」


島原街道を江戸時代の行政区分にしたがい、北目、南目、西目の3つのコースに分けて紹介します。島原の城下を出て有明海沿いを行く北目道は、参勤交代や長崎監察のルートとして、もっとも重要でした。城下から北有馬まで通じている南目道は「下往還」とよばれ、藩主の領内巡視時に使われました。南有馬から愛野までつづく西目道は、西洋文明・文化の受容、キリスト教禁止と領民の蜂起にみられるように、時の為政者に翻弄されつづけた歴史が刻みこまれています。千々石道と温泉道は島原街道の脇往還です。城下から千々石まで半島を横断する千々石道は、長崎の急行の道であり、また物流の道としても機能したので、「イワシ道」とよばれました。小浜や島原城下から雲仙温泉へとつながる温泉道は、湯治や参詣といった“薬”の顔をもつ一方、キリシタン殉教という“悲”の側面を有していました。
旅する長崎学19 歴史の道II<島原街道ウォーキング> 目次
[島原街道]“火の国”にしるされた災いと恵み ■南目道コース(島原城大手門跡~深江~有家~北有馬)MAP [道案内]こころやすらぐ水のある風景 [歴史のとびら]湧水管理は「水奉行」におまかせあれ [祭カレンダー・花ごよみ、よかもん、キバル21世紀人] ◇寄稿:松尾卓次(島原城資料館専門員)「島原大変」の復興策 ■西目道コース(南有馬~口之津~愛野・原口番所)MAP [道案内]波乱の歴史がやどる道 [祭カレンダー・花ごよみ、よかもん、キバル21世紀人] ◇寄稿:松本慎二(南島原市教育委員会)島原半島のキリシタン ■北目道コース(島原城大手門跡~神代~愛野・三軒茶屋)MAP [道案内]島原城下と長崎街道を結ぶ幹線ルート [歴史のとびら]島原藩の財政をささえたハゼの実 [祭カレンダー・花ごよみ、よかもん、キバル21世紀人] ◇寄稿:高木繁幸(元長崎県立島原高校 社会科教諭)譜代大名ゆえの藩政かじとりの難しさ |
[脇往還とテーマ・ロード]歴史の光と影をみつめ、自然と対話する ■千々石道コース(島原城大手門跡~魚洗川~千々石)MAP [道案内]山越えの“イワシ道”に残る足跡 [郷土の有名人スペシャル]ふたつの人生を生きた千々石ミゲル [祭カレンダー・花ごよみ、よかもん、キバル21世紀人] ■温泉道コース(小浜~耳採~雲仙地獄~満明寺)MAP ■おもな湧水ポイント – いのち響きあう光景に出合う |